「笑えない気分の時には・・・・」
当院には、うつ病や、うつ気味の方
また、眠れない、食欲がない、と云う自律神経失調症と思われる方など、心の問題で来院される方も多くおられます。
もちろん、施術は全力で行わせていただいている訳ですが、セルフケアも大切な部分です。
東洋医学の考え方に、「滞れば即ち痛む」と云うものがあります。
要は、「流れの早い川は澱まない」と云う事ですね。
東洋医学では、気、血、津液(しんえき)の三つを整えることが大事とされていますが、これらは常に体の中を循環し、動き続けているものなのです。
つまり、気、血、津液が滞った状態が、うつ状態とか、自律神経失調症と考える事ができます。
したがって、施術方針としては、気、血、津液を動かすことが肝要な訳ですが、これは鍼灸施術をする以外にも、セルフケアとして行うこともできます。
例を挙げると、
①何も考えずに、クタクタになるまで運動する。
②体操をする。
③笑う。
などが有効な方法となります。
①の例としては、私の場合、心が辛い時でも、合気道の稽古には行かねばならん!と頑張っていたので、何も考えずに1時間程度がっつり稽古したら、憑き物がすっかり取れた、なんてこともありました。
①ほどでなくても、②の体操をする。と云うのも十分有効です。
時間も5分程度で十分です。
ただし、出来るだけ毎日、決まった時間に行うようにしてください。
人間、「いつでもいいよ」と言われると、なかなかできないものです。
朝起きた時とか、風呂上がりとか、寝る前とか、やるタイミングだけ決めていただければ良いと思います。
今回お勧めしたいのは③
これは一番簡単で、一番効果的かもしれません。
笑うと、心が動きます。
でも、楽しくないのに、笑えない。
そんな気分にならない。
と云う方がほとんどでしょう。
しかし、心理学者のクラフト、プレスマンらの研究によると、
「楽しい事がない時でも、フェイクスマイル(偽物の笑顔)で笑顔を作ると、ストレスが軽減されて気分が良くなる」
と云う結果が証明されています。
つまり、心が動かない時でも、笑顔を作るだけで心を動かす事ができるのです。
結果的に気、血、津液も動き、体が整う手助けをしてくれます。
うつ病の最大の特徴は「喜びの喪失」です。
私自身、3回ほど、うつ状態になった事があるので、経験としてわかるのですが、確かに笑えなくなるし、趣味も楽しめなくなりました。
そんな時に「笑顔を作れ」と言われても簡単でないことはわかります。
でも、治したい、元の戻りたい、と云う気持ちがあるなら、やってみる価値はあると思います。
なんせ、時間も、お金もかかりません。
最初は、口角を上げるだけでも良いです。
もし、声が出せたら、「はははは!」と言ってみましょう。
そして、慣れてきたら、声を大きく、長く笑うようにしてみましょう。
この効果については、科学的に証明されていますし「パッチアダムス」と云う映画の中でも紹介されていた通り、アメリカでは笑いは病気の治療に活用されています。
焦らないで良いので、少しづつ、やってみてください。
今回は、心の動かし方について、ご紹介させていただきました。
もちろん、これらのセルフケアに鍼灸を加えることで、より一層、効果は上がると考えています。
心の病でお悩みの方。
お薬に頼りすぎたくないと云う方。
ぜひ一度、当院にご相談ください。
いぶき館は、貴方の笑顔の為に全力を尽くします。