『汗管腫への対応について』
鍼灸院の特徴として、西洋医学では対応できない疾患、症状へ対応可能な場合がある、ということが言えるとおもいます。
過去、脳梗塞後の半身麻痺、リベド血管症、ベル麻痺、黄斑変性症、突発性難聴、耳鳴などに対応してきました。
西洋医学というのは、オペするか、投薬で治療できるもの以外は、対応が難しいところがあるんですが、鍼灸の場合、薬がない、オペしようがない、という症状でも対応できる場合があるのが面白いですね。
今回は、その中で、「汗管腫」に対しての施術をご紹介させていただきます。
「汗管腫」というのは、目の周りに好発する1~3mm程度のできものの事です。
悪性になる事はなくて、痛みなどもありませんが、見た目がよくないので、治療を希望される方が多いです。
汗管腫ができる原因は「エクリン汗器官」という器官の増殖によるもので、女性ホルモンが関係していることが分かっており、思春期以降の女性に好発する様です。
レーザーなどで焼いていく方法もあるのですが、かなり値段が高い上に再発の可能性もあるということで、いま施術している患者さんは、鍼による施術を希望して来院されました。
当院では、過去3名ほど、汗管腫の施術経験がありますが、いずれも改善できましたので、今回も同じ方法で施術を行いました。
方法としては、汗管腫1箇所づつにピンセットで極小の鍼(直径0.12mm 長さ3mm)を
刺していきます。
写真はそれを示したものです。
もちろん、局所だけに刺すわけではなく、関連する全身に鍼を施していきますが、この目の周りの施術が最も特徴的です。
この施術を週に1度行って行きます。
今、取り組んでいる患者様は、30年以上、汗管腫を患っている方で、経験的には、どんな病も罹病期間が長いほど治りにくいものです。
開始から約3ヶ月ほど経過し、明らかに汗管腫は薄く、少なくなってきていますが、まだまだ「完全に」とは言えない状態です。
とはいえ、確実に変化は感じられるようで、患者様には喜んでいただいております。
余談ですが、私は今、57歳で、メガネを外せば近くが見えるので、現状、まだこういう施術ができますが、後10年後は、流石に難しいかもしれません。
もし、汗管腫でお悩みで、鍼の施術をご希望の方は、私の目が元気なうちにお越しいただければ幸いです。
お問い合わせをお待ちしております。