実は約1ヶ月前に、ハムストリングスの肉離れをやってしまいました。
これにはちょっとした経緯がありまして、その二週間ほど前に、ギックリ腰になりまして、これは鍼治療ですぐ治ったんですが、四日後に左脚膝下の前脛骨筋(赤い部分)が麻痺してしまいました。
これはおそらく臀部の筋肉の一部が拘縮して坐骨神経の一部を圧迫している(梨状筋症候群)のだろうと予測さたので、再度鍼を受けて、これも軽快したんです。
で、その四日後、足が麻痺してるのを忘れて、合気道の稽古中にいつもはやらない動きをしてしまい、多分脚が麻痺してるせいで上手く脚のブレーキがかからなかったようで、左のハムストリングス(オレンジの部分)がブチッと切れてしまいました。
まあ、動けないほど痛くはなかったので、教科書通りアイシングをして、痛みは1日程度で治りましたが、これからが大変でした。
現状は、図で示した前脛骨筋とハムストリングスがダメな状態なわけです。
つまり、つま先があげられない。
最初はこれだけでしたが、これだけでもかなり歩きづらかったのです。
ところがさらにハムストリングスをやってしまった為に、今度は膝から下の抑えが効かない。
なので歩こうと足を振り出すと、膝から下が前に出過ぎるんですね。
これは歩きにくい。
靭帯が切れているのは分かっていたんで、痛みが落ち着いてからまた鍼灸院に行きまして、週1回。3回の施術をしていただきました。
おかげさまで前脛骨筋の麻痺はほぼ改善し、ハムストリングスも少しずつ力が入るようになってきました。
鍼灸師の先生からは「全治1ヶ月はかかりますよ」と言われたんですが、もう1か月は経過しましたが、さすが56歳の体はそう簡単には治りませんね(泣)
私は、、過去、痛みで歩けない、というのはあるんですが、痛みは無いのに、上手く歩けない、という体験をしたことがなかったので、「歩く」という動作の複雑さ。難しさをあたらめて考える良い機会になりました。
当院に来られる方には可能な限り運動指導をしていますが、その際、歩き方としては
「踵から着地し、親指で押し出すように歩く」
とお話ししています。
今回、脚を痛めてみると、まず、踵から着地すると、前脛骨筋がダメなので、爪先が維持できずそのまま足首から先がぺたんと地面についてしまう。
そもそもその前にハムストリングスがダメなので、膝から下がプラプラの状態で、脚を大きく振り出すと思った位置より奥に行ってしまうので、小股で歩かないと前に進めない。
こういう体験は、本当に初めてでした。
鍼灸師として、多くの方の麻痺症状、痛み、動きの不具合などに関わっていますが、自分が体験することでより一層状況が理解でき、大変良い勉強の機会になりました。
欲を言えば自分で治したかったんですが、太ももの裏とか、臀部とか、膝下の裏とかに自分で施術するのは不可能で、信頼できる鍼灸師の先生方にご尽力をいただきました。
舟木先生、突田先生、柳先生。この度は、大変お世話になりました。
ありがとうございました。
こういう時、鍼灸師しといてよかった!腕の良い先生知っててよかった!とつくづく思います。
今回の経験を糧に、今後も皆様の健康維持の為に尽力し続けて参ろうと思います。