不眠でお悩みの方へ

当院では、不眠症の施術を積極的に行なっております。

 

不眠の例は大きく分けると、

①入眠困難

②中途覚醒

③混合型

 

に分けられると私は考えています。

①の入眠困難例は、その多くが「自律神経失調症」に分類できます。

自律神経失調症というのは、様々な症状が出てきますが、つまりは交感神経の亢進が原因であり、症状としては、食欲不振と入眠障害が典型的なものとなります。

 

交感神経というのは、「戦うための神経」なので、戦っている最中にお腹が空いたり、眠くなったりしては困るので、交感神経が高まると不眠と食欲不振が起きます。

 

副交感神経は「休むための神経」ですので、消化器系が活発に動き、空腹感を感じ、眠くなります。

 

つまり、副交感神経が優位になる施術をすれば、自律神経失調症は改善していくわけです。

鍼灸施術をすると、基本的には副交感神経が優位になります。

もちろん、色々な考え方や技があり、鍼灸師によって施術方法は違いますが、眠くなることが多いです。

当院では、不眠症の施術をする際は、手足、背部、脚部、腹部など、ほぼ全身に鍼とお灸

を施し、特に頭部の百会と額の真ん中にある印堂を重視します。

百会と印堂は本来「うつ病」の施術方法として使っていたんですが、「頭がスッキリする」「不眠が治る」という患者さんが多く、最近では不眠治療のスタンダードになりました。

 

ちなみに私はサラリーマン時代、セールスの成績を維持するために4時間半睡眠で仕事をしていました。

そんな生活ですから寝ようとしても寝られるわけもなく(交感神経が昂っていますから)、毎日マイスリーという薬を10mg服用していましたが、鍼灸師になった後、「これではいかん。所詮薬は毒。なんとかやめねば!」と思い立ち、断薬することにしました。

長くなるので、詳細は避けますが、夜間、印堂に、「円皮鍼」という、0.3mmのシールで貼るタイプの鍼を使用しました。

実は、たったそれだけで、それ以来、(月に一回ぐらい眠れなくて薬を飲むことはあるんですが)基本朝までぐっすり眠れることが多くなり、不眠からは完全に抜け出すことができたのです。

 

この方法は、不眠で来院された方には、必ず実践いただきますが、当院の施術中に眠れた方で、この円皮鍼を実践いただいた方はほぼ100%不眠が改善されています。

 

「印堂」が不眠に効くとは、本には書いていないんですが、確実に効果がある方法だと考えています。

 

長くなりましたので、前半はここまで

②中途覚醒に関しては、また後日書かせていただきます。