施術環境を整えることの大切さ

いぶき館では施術環境を大切にしています。

環境要因はたくさんあるんですが、私の考える東洋医学。鍼灸の施術に当たって、特に自律神経失調症、不眠症、さらには精神的な症状がある方に対しては環境を整えておかないと効果が十分に期待できないと考えています。

と言いますのも、自律神経失調症などの患者様の場合、成功の目安は施術中に眠っていただく事なのです。

通常、うつ伏せから施術を始め、仰向けで頭頂部から足先まで鍼を打った上で、顔面部に微弱な電流刺激を行います。

この時、顔面部に電気刺激が来ていますので、お顔の筋肉がピクピク動いている状態で、勿論、顔面部には多数の鍼が刺さった状態です。

信じられないかもしれませんが、この状態で眠ってしまう方が、大変多いのです。

しかも、ここで眠れた方は、殆どが1回で症状が改善します。

反対に全く眠れない方もおられるんですが、後で眠くなるということもあり、寝ていただくのが必要条件ではありませんが、効果の目安にはなっています。

 

前置きが長くなりましたが、この様にリラックス出来る環境を作ることが、鍼灸施術には重要と考えています。

以下に当院での環境整備ポイント(温度、湿度、換気、匂い、明るさ)を列記いたします。

 

室温25℃

→一年中この温度です。患者様には施術着に着替えていただきますので、一番快適な温度を保つようにしています。

 

湿度40%→これは最低目標です。ウィルス対策でも実は湿度は非常に大切で、60%以上になると殆どのウィルスは活動ができなくなるという研究もありますが、冬場は流石に60%は難しいです。

当初、加湿器も利用しましたが、加湿力が足りないので、最近は濡れたバスタオルをぶら下げ、さらに霧吹きで1時間に1回程度、500cc程の水分を院内に散布してギリギリ40%を保っています。

 

常に換気→窓を少し開け、換気扇を常時稼働して換気をしています。

 

温度、湿度については、室内に3箇所、温度計、湿度計を設置して、目標の数値に近く様、管理しています。

 

匂い→室内に入った時、匂いも重要です。当院ではお香を焚くことで、環境を整えています。

 

光→当院は、間接照明の光源を利用しています。

このメリットは、患者様が仰向けになった時、直接光源が目に入ることが無く、目に優しいということです。

さらに明るさの調整ができますので、鍼を打った状態で15分ほどお休みいただく際には少し暗い状態にして、リラックスできる状態にいたします。

蛇足ですが、当院ではBGMにリラクゼーション用のクラシック音楽を流しており、これも眠りに誘う一助となっている様です。

 

さらに、室内型のクレベリンを設置し、ウィルス対策を行っております。

 

私としては、質の良い鍼灸施術を行う上で、これらは最低条件と考えております。

もちろん、この上に、施術用の昇降式ベッド、患者様の背部、足下やお腹が冷えない様に赤外線ランプでの保温なども必要です。

 

この様な環境要因を整えて、初めて正しく鍼灸施術ができると、私は考えております。

最初に書いた様に、当院では施術中に眠ってしまう方が多いのですが、そのほとんどが「幽体離脱してる様な感じ」と表現されます。

残念ながら、私自身がこの施術を体験できないので、実感としてお伝えできないのですが。

 

いぶき館では、皆様に最高の施術環境を提供し、最大の結果が出せる様、準備をしております。

鍼灸施術についてのご不安などもお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。