「痛みの種類とはり治療の効果(1)肩の痛み-2」
第二回目です
②頸椎症性神経根症
当院にお越しになる肩痛の患者様の中で、二番目に多いのがこのタイプ
症状は、ほぼ四十肩、五十肩と同じなのですが、大きく違うのは
・肩だけでなく上腕部が肘あたりまで痛みがあること。(下図)
・首の後ろが痛くて、真上を向くのが辛い
・肩甲骨の間に痛みがあるが、触っても痛くない。(下図)
この3つが観察された場合、「頸椎症性神経根症」の可能性が高いと考えられます。
頸椎症性神経根症というのは、いわゆる神経痛の一種で、肩が痛いのですが、肩が悪いわけではありません。
問題があるのは首の骨の真ん中あたり。
C5という神経がなんらかの原因で圧迫を受けている時にこのような症状が出ます。
そこで、鍼灸師としては、首の後ろを軽く圧迫してみたり、動かしてみて、明らかにここが牽引と判断した場合、C5の部分と肘関節部分に鍼を打ち、15分ほど1Hzで通電を行います。
すると、今まで苦しんでいたのが嘘みたいに全く痛みが取れてしまうことがほとんどです。
とはいえ、首の根本原因が解決できているわけではない場合があり、しばらくすると再発する事例もあるのですが、多くの肩は1回の施術で改善していかれます。
先ほど挙げた症状に心当たりがある方は、是非一度鍼灸院に相談してみてください。